こんな時だからこそアートを
「受胎告知」1440年
フラ・アンジェリコ
230x321cm
フレスコ 壁画
フィレンツェ サン・マルコ美術館所蔵
処女マリアに天使のガブリエルが、マリアが聖霊によってキリストを妊娠したことを告げ、またマリアがそれを驚きながら受け入れる場面です。
修道僧で画僧の彼は、本名はグイド・デイ・ビュトロ。
しかし、彼が措いた天使や聖母マリアの清楚で可憐な風情と修道士としての謙虚で清廉な生き方から、のちにフラ・アンジェリコ(天使のような僧侶)と呼ばれるようになった。
ルネサンスの美術家たちの列伝には、かれば、教皇の座を勧められても拒否し、絵を描きました。
絵を描く前に祈りを捧げ、キリストの受難を措くときには涙を流していたそう。
絵は一気に仕上げ、「それが、神のおぼしめしだから」とその後は筆を入れなかった。
フラ・アンジェリコには、絵を措くことは神の世界に近づく行為であり、日々の祈りそのものだった。
絵を眺めていると心にしみてきます。